電気料金の高騰が続く今、太陽光発電を導入する家庭は年々増えています。
しかし、太陽光でつくった電気をどれだけ有効に使えるかは、運用方法によって大きく変わります。
近年注目されているのが、家庭のエネルギーを「見える化」し、さらに制御まで行える「HEMS(ヘムス)」です。
従来のように「発電して余れば売る」という単純な仕組みから一歩進み、家庭内の消費電力と太陽光発電、蓄電池、スマート家電などをまとめて管理することで、より無駄のない電力利用を実現できます
今回は、「HEMSとは?」という基本から、その必要性、できること、導入メリット、注意点、そして今後の可能性まで、太陽光発電ユーザーに向けて分かりやすく解説します。
HEMSとは? 太陽光発電と組み合わせて電気代を減らす最新システム
HEMS(Home Energy Management System)は、家庭内のエネルギーを一元管理するためのシステムです。

エアコンや照明、給湯器、太陽光発電、蓄電池など、家の設備や家電の消費電力や稼働状況を計測し、スマートフォンやモニターでリアルタイムに表示できます。
最近では「ECHONET Lite(エコネットライト)」という共通通信規格に対応する家電や設備が増えており、メーカーを問わずHEMSを通じて一括制御できるようになりつつあります。これは、日本独自に開発された通信規格で、異なるメーカーの機器をつなぐ“共通言語”の役割を果たしています。
HEMSは単なるエネルギー量の「見える化」にとどまりません。機種によっては、使用状況に応じて家電を自動運転したり、蓄電池の充放電タイミングを賢く制御したりすることで、家庭の省エネや快適さを高める仕組みを備えています。
なぜ今HEMSが必要なのか? 電気代高騰と再エネ普及で注目
HEMSが求められる背景には、電気料金の上昇や太陽光発電の普及、さらには脱炭素社会へ向けたエネルギー政策があります。
電力自由化の進展により、各家庭の電気使用量は「スマートメーター」で30分刻みに計測されるようになりました。これにより、家庭の消費電力を細かく分析し、最適化する土台が整ったのです。
また、政府はZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の推進をはじめ、2030年までに省エネ住宅を標準化する目標を掲げています。太陽光発電や蓄電池の普及が進む中で、「つくる」「貯める」「使う」をどう効率的に行うかが住宅エネルギーの重大テーマとなっており、その中心的役割を果たすのがHEMSです。
HEMSでできること:電気の見える化から家電の自動制御まで
HEMSを導入すると、家庭のエネルギー消費状況をリアルタイムで把握できるだけでなく、家電制御や太陽光・蓄電池との連携も可能になります。
HEMSの代表的な機能は以下の3つです。
①エネルギーを「見える化」する

発電量、消費電力、蓄電池残量などをスマホやモニターで確認できます。これにより「どの家電が電気を多く使っているか」「どの時間帯に消費が多いか」といった傾向を把握でき、省エネ意識が自然と高まります。
②家電や設備の遠隔制御
対応機器であれば、スマホ操作で帰宅前にエアコンをONにしたり、外出先から照明をOFFにしたりできます。給湯器の運転制御や毎日の決まった動作を自動化する機能もあり、暮らしの利便性が向上します。
③太陽光・蓄電池の最適運用
HEMSがあれば、晴天時に太陽光でつくった電気をまず自家消費し、余剰分は蓄電池に充電、夜間に放電して買電を減らすといった制御が可能です。
電力会社の料金体系に合わせた「ピーク制御」もできるため、節約効果が高まります。
HEMS導入のメリット:太陽光と相性抜群!
HEMSによって光熱費削減だけでなく、快適性や防災力など多方面で効果を発揮します。
①電気代の削減
見える化により、電力を使いすぎている家電や時間帯が分かるため、無駄を削減しやすくなります。
蓄電池と連携すれば、夜間の買電を最小化し、ピーク電力を抑えることも可能です。
②太陽光発電の自家消費率アップ
HEMSは太陽光が発電しているタイミングに合わせて、給湯器や家電を自動運転し、売電依存から自家消費中心の運用へ移行できます。

③快適性が向上
外出先から家電を操作できるなど、暮らしの利便性が高まります。
④災害時の備え
太陽光発電+蓄電池+HEMSの構成なら、停電時にも蓄えた電力を管理しながら照明や冷暖房機器などの重要家電に供給できます。
⑤スマート住宅・ZEHにも対応
近い将来、「HEMSを中心に家のエネルギーを管理する住宅」が標準になると言われています。
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HEMS導入前に確認すべきポイント
HEMS導入の前には、対応機器や導入費、節約効果を事前にチェックしておく必要があります。
①対応家電に制限がある
すべての家電がHEMSと連携できるわけではありません。ECHONET Lite対応であることが条件になるケースも多いため、古い機器は制御できないことがあります。
②導入費用
導入費用は、HEMS本体・計測機器・電気工事費を含めて10~30万円程度が目安です。
ただし、費用は製品や工事内容によって変動します。
③節約効果の個差
節約効果は家庭の生活スタイルや太陽光・蓄電池の有無によって変わりますが、特に太陽光+蓄電池と組み合わせた家庭が最も効果を得やすい傾向があります。
HEMS導入のステップ
HEMSの導入は「導入製品の選定」「工事」「初期設定」「運用」のステップで進みます。
導入の一般的な流れは以下のとおりです。
1.対応機器・プランの確認
2.見積もり取得
3.必要に応じて分電盤工事や計測機器設置
4.ネットワーク接続・初期設定
5.スマホアプリなどで運用開始
太陽光や蓄電池と連携する場合、施工実績のある会社に依頼すれば連携設定もスムーズに行えます。
HEMSの未来予測:AI制御・VPP・スマートグリッドで広がる可能性
HEMSは単なる家庭用システムにとどまらず、AI制御やVPP(仮想発電所)など、エネルギーインフラ全体へ広がる可能性を持っています。
HEMSのAI制御は、単なる「見える化」から一歩進んで、電力の需要と供給を予測し、最適なタイミングで家電や蓄電池を自動制御する仕組み。電気代の節約、快適な暮らし、災害時の安心、そして脱炭素社会への貢献が同時に実現できます。
さらに、将来的にはHEMSに接続された住宅が集合し、VPP(Virtual Power Plant=仮想発電所)として電力市場に参加する仕組みも期待されています。

VPPとは、地域に点在する小規模な発電設備(工場や家庭にある太陽光発電など)や蓄電池、電気自動車などをネットワークでつなぎ、あたかも一つの大きな発電所のように機能させる仕組みです。
これにより、家庭のHEMSも社会全体のエネルギー最適化に寄与する重要な構成要素になる時代がやってきます。
まとめ:HEMSで太陽光発電をもっと賢く使う
HEMSは、家庭内のエネルギーを「見える化」し、太陽光発電や蓄電池を中心とした効率的な電力利用を可能にするシステムです。
電気代削減、快適性向上、防災面の強化など、多くのメリットがあり、特に太陽光発電との相性が非常に優れています。
電気料金の上昇が止まらない昨今、HEMSの導入は住宅のエネルギー管理を一歩進める有効な選択肢と言えるでしょう。
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