2023.09.14

V2Hとスマートエルラインライトの違いは?メリットとデメリットを解説

電気自動車の普及とともに、電気自動車のバッテリーを家庭用電源として活用するシステムが注目されています。その代表的なシステムが、スマートエルラインライトとV2Hです。
どちらも電気自動車のバッテリーを家庭に供給するシステムですが、いくつかの違いがあります。


V2Hとは

V2Hとは、Vehicle to Homeの略で、電気自動車への充電はもちろん、車のバッテリーを家庭用電源として活用できるようにするシステムです。
V2Hシステムを導入すると、停電時でも、電気自動車のバッテリーから家庭へ電力を供給することができます。 また、車のバッテリーを蓄電池として活用することができるので、災害時だけでなく、普段の生活でも太陽光発電システムと連携すれば余剰電力を貯めたり、電気料金の節約に活用できます。

スマートエルライン ライトとは

スマートエルライン ライトは、電気自動車やハイブリッド自動車のバッテリーを家庭用電源として活用するシステムです。V2Hシステムと異なり、停電時のみ家庭へ電気を供給することができます。

V2Hとスマートエルライン ライトの違い

V2Hとスマートエルライン ライトの違いを簡単にまとめてみました。

項目V2Hスマートエルライン ライト
対象車種電気自動車(EV、PHV)電気自動車(EV、PHV)、ハイブリッド自動車(HV)
動作停電時、常時停電時のみ
設置費用100万円前後10万円前後
メリット常時電源として利用可能導入費用が安い
デメリット設置費用が高い。設置場所が限られる
(車庫にスペースが必要)
停電時のみ利用可能。
ただし合計5回路・1500Wまでしか電気を供給する
ことができないうえ、200V機器には非対応

V2Hのメリットとデメリット

V2Hを導入すると次のようなメリットとデメリットがあります。

V2Hのメリット

①電気自動車への充電時間が短くなる

V2Hならば家庭用200Vコンセントよりも早く充電できます。そのため、充電不足の心配がありません。

②災害時にも電気が使える

V2Hは車のバッテリーを家庭用の電源として使うことができます。
一般的な家庭用蓄電池の容量は約4~16kWhですが、電気自動車(EVやPHV)のバッテリー容量は約10~60kWhと大きいので、停電時でも3~4日間は電力を供給できます。

③電気代を節約できる

V2Hを導入すると、夜間電力を充電に利用できるので、電気代の節約ができます。
また、日中は電気代の高い時間帯でも、電気自動車から家庭へ電力を供給できるので、さらに節約できます。

④太陽光発電の余剰電力を効率的に利用できる

太陽光発電で発電した余剰電力を、電気自動車のバッテリーに貯めておくことができます。
これまで余剰電力を売電していた人も、FIT期間が終了すると買取価格が下がってしまいますが、V2Hを併用すると余った電力を効率的に活用でき、結果的にお得です。

⑤環境問題に貢献できる

V2Hと太陽光発電システムとの併用で、地球環境の改善に貢献できます。
太陽光発電はCO2を排出しないクリーンなエネルギーシステムです。V2Hを導入すれば、家庭で発電した電気を活用でき、地球環境への負荷を軽減します。

V2Hのデメリット

①設置場所が限られてしまう

電気自動車への充電はケーブルを使って行うので、V2H機器は車と家の近くに設置する必要があります
家と駐車場が離れている場合や、集合住宅に住んでいる場合など、設置スペースを確保できない場合は、V2Hの導入は難しいでしょう。

②導入費用がかかる

メーカーや機器の性能にもよりますが、般的にV2H機器の導入には「100万円以上」かかります。

スマートエルラインライトのメリットとデメリット

スマートエルラインライトを導入すると次のようなメリットとデメリットがあります。

 -スマートエルラインのメリット

①停電時でも電気が使える

スマートエルラインライトは、電気自動車や太陽光発電システムから電気を供給できるシステムです。停電時でも、生活に必要な最低限の電気が確保されます。

③設置費用が安い

スマートエルラインライトの設置費用は10万円から。 V2Hシステムに比べてかなり安価です。

スマートエルラインライトのデメリット

①停電時、すべての電化製品を使用できない

スマートエルラインライトは、合計5回路・1500Wまでしか電気を供給することができません。
また、スマートエルラインライトは100V専用なので、200V機器(例えばエアコン・電子レンジ・IHなど)には対応していないので注意!200V機器には絶対に接続しないでください

どちらがおすすめ?

V2Hとスマートエルライン ライトのどちらがおすすめかは、家庭の状況や予算によって異なります。

停電対策に使いたい場合

停電対策として、手軽に電気自動車のバッテリーを活用したい場合は、スマートエルライン ライトがおすすめです。

電気代を節約したい場合

常時電源として利用したい場合や、災害時だけでなく普段の生活でも電力不足の対策として活用したい場合は、V2Hがおすすめです。
また、電気自動車のバッテリー容量が大きければ大きいほど、V2Hを介して電力を貯めておくことができます。貯めておいた電気を使用すれば、電気料金の削減につながります。 また、太陽光発電システムとV2Hを連携させれば、余剰電力を電気自動車のバッテリーに貯めておくことができるので、環境にも優しく、電気料金を節約することも可能です。


まとめ

スマートエルラインライトとV2Hは、どちらも電気自動車のバッテリーを家庭用電源として活用するシステムです。ただし、対象車種、動作、設置費用、メリット、デメリットなど、いくつかの違いがあります。
家庭の状況や予算に合わせて、どちらのシステムが適しているか検討しましょう。

V2H、スマートエルラインライトの導入を検討しているお客様は、ぜひ一度アイコミュニケーションズまでご相談ください。 資料請求や見積りのご依頼もお気軽にどうぞ!